リミテッドの復権
連続ドラマの弱点は、終わり方が自分で決められないことでした。当たれば続き、当たらなければ途中で切られる。物語の形が、商売の都合で決まってしまう。
リミテッドシリーズは、そこを裏返します。最初から「これで終わり」と決めて作る。すると俳優も監督も、映画一本ぶんの覚悟で入ってこられるようになりました。『TRUE DETECTIVE』(2014)が扉を開け、『チェルノブイリ』(2019)はその年のエミー賞でリミテッドシリーズ部門を含む10部門を取っています。全5話。米HBOと英スカイの共同製作でした。
これは新しい発明というより、古い型の帰還です。テレビの初期には毎週ちがう物語を語るアンソロジーがありました(→アンソロジーSF)。あの形が、いちばん贅沢なやり方で戻ってきた。
2023年の『THE LAST OF US』は、この帯にもうひとつの入口を足しました。原作はゲームです。マンガも小説も映画も、これまでドラマの原作になってきましたが、遊びの側から物語が渡ってきたのは新しい。初回は米国で470万人(放送と配信の合算)、最終回は820万人と発表されています。物語の出どころが、また一つ増えました。